こんにちは。院長のいつきです。今日は親知らずのおはなしをしようと思います。
親知らずという名前の由来は、この歯は親を知らずとの意味ですが、昔は現代のような医療が発達していなかったことや、栄養バランスののとれた食生活を送っていなかったため日本人の寿命は短いもの(平均寿命が50歳に満たない。)でした。親知らずは一般的には10代後半から20代前半頃に生えてくる場合が多いため、親知らずが生えてくるときには親はすでに亡くなってしまっていることから「親知らず」と呼ばれるようになったという言い伝えがあります。
親知らずって皆あるの?
いえ、全員に生えてくるわけではなく日本人の中で親知らずが1本も生えない人の割合は、意見は色々とありますが約10%~20%とされています。
遠い昔、古代人は殆どの人に「上下左右4本の親知らずを含んだ32本の永久歯が生えていた。」と考えられていて、その頃は”顎の力”が必要だったためとされています。大昔は木の実や動物の生肉、穀物などの硬い食材ばかりだったので顎の骨が発達していて親知らずが生えるスペースもしっかり確保されていたのでしょう。しかし現代人の食生活の変化などにより顎の進化で以前より顎が小さくなり、ついには親知らずが生えない場合も出てきたのですね。
そうは言っても、まだ殆どの人に親知らずは生えてきます。さらには現代人の骨格の変化により親知らずは真っ直ぐ生えてこないケースが増えています。
痛みもなく、気にならないから放置していても大丈夫?
いえ、親知らずを放置しておくことは、歯並びに悪影響を与える場合があります。
私の場合も上下左右の親知らずがあり、歯茎に埋まっているものもあったのですが斜めに生えていたため隣の歯を圧迫しており20代の頃に全て抜歯しました。
現代では柔らかい食べ物を好み、咀嚼回数の減少により顎が小さくなってきているため、親知らずは斜めや横向きなどに生えてくることが多く隣の歯を押すことで歯並びが悪くなったり歯が弱くなったりしてしまうことがあります。
また、親知らずの周囲は歯磨きがしづらく不潔になりやすいため、口臭が発生しやすくなったり歯茎のトラブルも起こりやすくなります。
それから親知らずは上下左右4本全てが生えてくるとは限らないため上下どちらかのみ生えていると、噛み合わせのバランスが悪くなります。こういった場合は抜歯をおすすめします。
一般的に親知らずと呼ばれる歯は、歯の一番奥に生える永久歯のことですが必ずしも誰もがきれいに見えるように生えるとは限りません。
というのも親知らずが正常に生えてくる確率が低いからです。親知らずは生えてきても、完全な形で生えることはまれで、斜めに生えたり不完全の状態のままだったりします。そうなると、歯肉に炎症が起きて腫れと痛みを伴うばかりか、歯並びが悪くなるケースもあります。
親知らずが生える際には、横向きに生えるケースが多く、腫れや痛みがなくても歯磨きがしづらい部分にあるため、周囲の歯肉に炎症を引き起こし、痛みを感じることもあります。
また私の親知らずのように、歯茎の下に埋まったままのものもあり、知らず知らずのうちに隣の歯を虫歯にしたり、親知らず自身が虫歯になる事も多々あります。
矯正治療を行うときに、歯並びに悪影響がある生え方をしている親知らずは抜くのが基本です。
最近は顎の小さな方が多く、歯がきれいに並ぶスペースが取れない場合が多いです。矯正治療をする方の50%以上が抜歯をしていると言われています。
ただし、中には抜歯をする必要のない親知らずもあります。正しい生え方で周りの歯に影響を与えない場合や、抜歯しないほうが噛み合わせのバランスが良い場合、抜歯は行いません。
そのため、抜くor抜かないの勝手な自己判断はせず、必ず矯正歯科に相談することが大切です。
当院は矯正治療だけではなく一般の歯科治療も行っておりますので、歯並び以外のお悩みをお持ちの患者さまに対しても、総合的に治療を行うことができます。矯正治療の前後や治療中にも、お口のお悩みに総合的に対処することが可能です。
歯並びだけ・虫歯治療だけではなく、お口全体を診てほしいという方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
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