COLUMN コラム

2024.12.14

セラミックのおはなし

上中央2本の前歯をセラミックにしています。 ご自身の本来の歯と調和が取れています。

こんにちは。院長のいつきです。

皆さん、リピーテッドレストレーションサイクルという言葉をご存じでしょうか。

今、この言葉が予防歯科の中で注目されています。

虫歯は再発します。再発をすれば、また治療を行わなくてはなりません。こうして度重なる治療を繰り返して結果的に抜歯になってします。これをリピーテッドレストレーションサイクルと言います。

根管治療をしたところはまた虫歯になってしまう可能性があります。虫歯を繰り返すと結果的に歯を失うことになり、この負のサイクルを遅らせることが今、我々歯科医の中で重要だと考えられています。

その方法として、虫歯治療には丁寧な治療、適合性の良い被せ物、汚れのつきにくい素材、そして歯と強度の近い素材を使うことが大切です。

歯に代わる素材としておすすめなのがセラミックです。

セラミックとは、お皿などの陶器に使われている素材で、白く綺麗な見た目の歯が再現できます。

セラミックは透明度が高く、見た目も美しく仕上がり、何より他の歯と比べながら色合いを調整できるため、周りの歯との調和も整えられ自身の本来の歯としての違和感のない見た目に仕上がることができます。

また表面がつるつるしており、汚れが付着しにくいため、歯に歯垢がつきにくく、虫歯の再発を予防できます。使用していても変色がないのもセラミックの特徴の一つです。

またメタルフリーのセラミックを使えば、金属アレルギーの心配もいりません。

歯科治療では、虫歯の詰め物、被せ物に使われるほか、歯を美しく見せるための審美治療として、歯並びや歯の形状を整える治療にも使われています。

セラミックの短所としては、割れやすいということがあります。瞬間的に強い力がかかった時に陶器のように割れてしまうことがあるのです。そのため大きな力が、かかりやすい奥歯などにはジルコニアなどの硬度の高い材料を選ぶことを推奨しています。

ただし前歯などの見た目が大切な治療には本来の自分自身の歯と変わらない理想の前歯に近づけるセラミックがおすすめです。

セラミックの歯は銀歯やプラスチックの詰め物と違い保険適用外になります。自費診療のため、治療費が高額になりためらわれる方もいらっしゃいますが、自費診療と保険診療では、仕上がりに差が出る傾向にあります。

肉眼で行うことの多い保険診療に対し、自費診療は視野を拡大できるマイクロコープを使いことが可能です。当院はマイクロスコープを導入しており肉眼とは比べ物にならないほど仕上がりの精度が上がります。

また精度が上がれば、そのぶん治療後のトラブルが起こりにくくなるため、結果的に歯を失うリスクを下げることにつながります。

虫歯治療は、組織を完全に回復させるのではなく、あくまで人工物で補う治療法です。

歯を削ればそれだけ歯の面積は減っていき、虫歯が繰り返されると抜歯をせざるを得なくなるため、注意が必要です。ご自身の歯をできるだけ残す治療が大切です。

セラミックの人気の素材は「オールセラミック」です。

金属を含まず、透明感のある見た目をしているものがオールセラミックです。

天然歯そっくりに仕上げることが可能なため、ご自身の歯と区別がつかない仕上がりになります。長時間使っても歯の根元や歯茎が黒ずむ心配もなく、セラミックの特徴として歯の表面に汚れもつきにくいです。

当院では、患者様一人ひとりに合わせた治療前のカウンセリングや検査に時間をかけています。素材のメリット、デメリットも併せて詳しくお伝えいたします。

セラミック治療をご希望の方は、ぜひ一度ご相談ください。

上部の写真ですが中央上の前歯2本がセラミックです。ご自身の歯と見比べていても調和が取れた美しい仕上がりになっていると思います。

当院のオールセラミック(フルクラウン)は1本10~13万円になります。必要治療回数は3~5回になります。

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