COLUMN コラム

2025.04.17

ホワイトニング歯磨き粉で歯は白くなる?

皆さんこんにちは。

院長のいつきです。

今日は半袖でも良さそうな、とても暑い1日になりそうですね。桜も散り、ツツジや藤の花の季節がやってきました。

今日はホワイトニング歯磨き粉についてお話ししたいと思います。

皆さん、スーパーなどで販売されているホワイトニング歯磨き粉って本当に効果があるのかなと思ったことはありませんか?

歯磨き粉にもいろいろなものがありますが、歯を白くする効果をうたったホワイトニング歯磨き粉というものがあります。歯磨き粉で歯が白くなるなら買ってみようかなと思われる方も多いのではないでしょうか。

でも、実際にこのようなホワイトニング歯磨き粉にはどのくらい歯を白くする効果があるのか、気になりますよね。

結論から言うと、市販されているホワイトニング歯磨き粉では、歯そのものを白くする効果はありません。

歯の表面の着色汚れを分解する成分が入っていたり、研磨剤で擦り取ることで、その方の歯本来の色に戻るといった方が良いでしょう。そのため元々の歯が黄色い場合は、それ以上白くなることは難しく歯の色そのものを全体的に白くしたい場合は残念ながらあまり効果がないと言えます。

これは歯科医院のホワイトニング以外で行われているホワイトニングサロンなどのホワイトニングでも同じことが言えます。

歯科医院と市販の歯磨き粉またはホワイトニングサロンでは、使用できる薬剤の種類が異なります。

歯科医師がホワイトニングで用いる薬剤には「過酸化水素(もしくは過酸化尿素)」という薬剤が配合されており、歯の表面の汚れや色素を分解して無色化します。さらに、過酸化水素はエナメル質の構造を変化させることにより歯を白く見せることができます。

日本国内では、市販の歯磨き粉に歯を白くする濃度の過酸化水素を配合することは法律で禁止されているため、歯を白くする濃度の過酸化水素を取り扱うためには歯科医師免許が必要です。

市販のホワイトニング歯磨き粉は、大量の研磨剤が含まれている場合があります。研磨剤は普通の歯磨き粉にも含まれているものですが、ホワイトニングをうたっているものには特に多く含まれている場合が多いです。

歯が白くなるというと、歯そのものが白くなっていくイメージですが、実際には着色を研磨剤でゴシゴシと擦り落とす力が強いため、その研磨剤が歯を傷つけてしまう心配があります。

毎日そのような歯磨き粉を使用することによって、歯の表面に沢山の傷がつき、その結果、傷に着色汚れがつきやすくなるという悪循環になることもあります。

製品によっては、研磨剤ではなく着色成分を分解する成分を配合し、歯を傷つけにくくしているものもありますが、やはり効果は感じにくい傾向があるようです。

最近では、歯磨き粉の表記として歯を削ってしまうイメージの強い「研磨剤」とは書かず「清掃剤」と書かれていることが多いです。清掃剤としての研磨剤は昔よりは粒が小さなものが使用され歯に傷をつけにくくしているものも増えましたが、市販の価格が安いホワイトニング歯磨き粉には、歯を削る危険性がある研磨剤が多く配合されているものがあり要注意です。

清掃剤として無水ケイ酸(シリカ)と書かれているものがよくありますが、粒子が大きく歯のエナメル質と同等かそれ以上の硬さのある研磨剤なので歯を傷つけてしまい、注意が必要です。

炭酸カルシウム:歯のエナメル質の硬さよりは柔らかい粒子ですが、それでも硬さがあるため粒子が大きい場合には歯を傷つけてしまう可能性があります。

また、ラウリル硫酸ナトリウムなどの発泡剤が含まれた歯磨き粉は、すぐ口の中が泡でいっぱいになってしまうため、プラーク(歯垢)が除去できていないにもかかわらず「しっかり磨けた気分」になってしまいます。ブラッシングをきちんとするという点では発泡剤は入ってない、もしくは少ないものを選んだ方が良いです。

ホワイトニング歯磨き粉を選ぶ際のポイントは、汚れを除去して歯の表面のコーティングをし汚れの付着の予防にもつながる「ポリリン酸ナトリウム」、歯の表面についた傷を埋めて汚れや着色がつきにくい滑らかな歯を作る「ヒドロキシアパタイト」などが含まれているものを選ぶと良いです。

このように市販のホワイトニング歯磨き粉の使用は、自分で効果を判断するのは難しく歯を傷つけてしまう可能性もありますので、もし歯にダメージを与えず確かな効果を得たいと考える場合は、歯科医院のホワイトニングを検討されることをおすすめします。

当院ではホワイトニングも行っておりますので、是非お気軽にご相談ください。

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