COLUMN コラム

2025.02.21

歯は鉄より硬い。

こんにちは。院長のいつきです。

今週は寒かったですね。来週中ごろから暖かくなるようです。

歯はどれだけ硬いのか今日はお話したいと思います。

一日に三度、食事の度に食べ物を嚙み砕いている歯には大きな力がかかっています。

一日に噛む回数はトータルで500回程度、歯を噛みしめると、歯には30キロ~50キロほどの力がかかります。

そんな強い力に日々耐えている歯はどれだけ硬いのか、皆さんご存知でしょうか。

歯の表面のエナメル質の主成分はハイドロキシアパタイトと言います。

ハイドロキシアパタイトとは骨や歯に含まれるリン酸カルシウムの一種で歯のエナメル質の97%、骨では65%を占めています。

特徴としては、生体組織に馴染みやすく、吸着性があり、そして、鉄より硬いとされています。

鉄より硬いとは驚きですよね。

物の硬さを表すのに、モース硬度という指標が使われるのですが、これは10段階あり、数が大きくなるほど硬いことを表しています。

例としては、

チョーク モース硬度1

岩塩、純金 モース硬度2

鉄、真珠 モース硬度4

ガラス モース硬度5

水晶 モース硬度7

エメラルド モース硬度8

ルビー、サファイア モース硬度9

ダイヤモンド モース硬度10となっており、歯はモース硬度7とされています。

骨はモース硬度4ですので、人間の身体の中で一番硬いのが歯なのです。

さらには、歯は鉄やガラスより硬いということが分かります。

一番硬いダイヤモンドは、光り輝く宝石のイメージが強いですが、この世の中に存在する物質の中で最も硬く、ガラスの切断などには合成加工されたダイヤモンドが使われています。

むし歯になり、歯を削る時も金属で削っているようですが、ダイヤモンドで削っていると皆さん知っておられたでしょうか。

歯科では、エアタービンという空気の力で羽根を高速回転させる切削器具の先端にダイヤモンドの粉末をつけて歯を削ります。

エアタービンの音を苦手に感じる方も多いと思いますが、今ダイヤモンドで歯を削られているんだと思うと苦手意識も少し和らぐかもしれませんね。

そんな硬い歯ですが、歯の弱点は酸と過度の力です。

歯垢の中に含まれるむし歯菌が糖分を利用して作り出す酸により、歯のエナメル質を溶かしてしまいます。歯のエナメル質は、先ほど書いたハイドロキシアパタイトと呼ばれるカルシウムとリンの結晶からなる硬い層で覆われていますが、酸性の環境に長時間さらされると、この層が溶けだしてしまいます。

また過度の力がかかることにより、歯にヒビが入ったり、割れてしまうこともあります。またヒビから酸に弱い状態になりむし歯になりやすい状況になります。

鉄が錆に弱いように、歯も酸に弱く日々のお手入れが大切です。歯を酸から守るためには、毎日の丁寧な歯磨きと、歯科での定期的なクリーニングを受けましょう。そうすることで、健康で丈夫な歯を保つことができます。

歯のこと、お口のことで少しでも気になる事がありましたら、ぜひお気軽に当院にご相談ください。

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