COLUMN コラム

2026.09.16

昔の人は歯が痛い時どうしていた?

こんにちは。院長のいつきです。

9月も半ばを過ぎ、少しずつ秋の気配を感じるようになってきました。
まだ暑さの残る日もありますが、朝晩の風が少し涼しくなり、虫の声が聞こえてくると、「秋が近づいてきたな」と感じますね。

秋といえば、食欲の秋。
新米、さつまいも、栗、きのこ、秋刀魚など、おいしいものが次々と旬を迎えます。

そんな「食べる楽しみ」を支えているのが、もちろん歯です。

ところで、今のように歯科医院が身近になかった昔の人は、歯が痛くなったとき、一体どうしていたのでしょう?

今回は、ちょっと意外な「昔の歯痛事情」についてのお話です。

昔は「歯が痛い=すぐ歯医者」ではなかった

現在なら、歯がズキズキ痛めば歯科医院を受診し、原因を調べてもらうことができます。しかし、歯科医療が今ほど発達していなかった時代には、そう簡単にはいきませんでした。

日本では江戸時代にも歯を治療する専門家が存在し、「口中医師」と呼ばれる人たちもいました。また、抜歯を専門に行う「歯抜師」と呼ばれる職業もあったとされています。

とはいえ、現代のように麻酔をして、レントゲンで原因を確認し、むし歯を削って詰める……という治療ができたわけではありません。

歯が強く痛み出した場合、昔の人にとってはかなりの苦痛だったことでしょう。

痛みを和らげるために使われていたもの

昔は、歯痛に対して植物などを利用することもありました。

例えば、クローブ(丁子)など、香辛料としても使われる植物には、歯痛を和らげる目的で利用されてきた歴史があります。また、患部を冷やしたり、温めたり、薬草を使ったりと、さまざまな民間療法が試されていました。

ただし、こうした方法の多くは「痛みを一時的に紛らわせる」ためのもので、むし歯そのものを治すものではありません。

つまり、「痛みがなくなった=歯が治った」ではなかったのです。

むしろ、痛みを我慢しているうちにむし歯がさらに進行し、最終的には歯を抜かなければならない……というケースも少なくなかったと考えられます。

昔の人にとって「抜歯」は身近だった?

現在では、「できるだけ自分の歯を残す」ことが歯科治療の大切な目標になっています。

しかし昔は、歯を保存するための治療方法が限られていました。そのため、ひどく痛む歯は「抜いてしまう」という選択がされることもありました。

もちろん、麻酔が十分に普及していなかった時代には、抜歯そのものも大きな負担です。歯の痛みに耐えながら治療を受けるのは、とても怖かったことでしょう。

現代の私たちは、麻酔によって痛みを抑えながら治療を受けることができます。さらに、レントゲンやCTなどを使って歯の内部や周囲の状態を確認し、むし歯の進行度に応じた治療を選択することもできます。

これは、歯科医療が大きく進歩したからこそできることです。

それでも「歯が痛くなってから」では遅いことも

ここで、現代だからこそ気をつけたいことがあります。

それは、「痛くなったら歯医者に行けばいい」ではないということです。

むし歯や歯周病は、初期の段階では痛みがほとんどないことがあります。

「痛くないから大丈夫」と思っていても、気づかないうちに進行していることがあるのです。

特にむし歯は、歯の表面にあるエナメル質の内部で進行している間は、自覚症状がないこともあります。

そして、歯の神経に近づいてくると、冷たいものがしみたり、甘いものが痛くなったり、やがてズキズキとした強い痛みが出てくることがあります。

そこまで進んでしまうと、治療に時間がかかったり、神経の治療が必要になったりすることもあります。

「歯が痛い」は歯からのSOS

昔の人は、歯が痛くなっても、今の私たちのように気軽に歯科医院へ行くことができませんでした。

だからこそ、痛みを薬草などで和らげたり、我慢したり、最後には歯を抜いたり……さまざまな方法で歯痛と向き合っていたのです。

一方、私たちは恵まれた時代に生きています。

痛みが出る前に歯の状態を確認し、むし歯や歯周病を早期に発見することができます。さらに、毎日の歯磨きやフロス、定期的なクリーニングによって、歯のトラブルを予防することもできます。

だからこそ、「痛くなったら歯医者へ」ではなく、

「痛くならないために歯医者へ」という考え方が大切なのです。

秋の「おいしい」をいつまでも楽しむために

これから秋が深まると、食卓にはおいしいものがたくさん並びます。せっかくの食欲の秋ですから、「歯が痛くて食べられない……」なんてことは避けたいですよね。

歯は、一度大きく失ってしまうと、自然に元の状態へ戻ることはありません。だからこそ、何も症状がない今のうちから、自分の歯を守っていくことが大切です。

「最近、歯医者に行っていないな」

「最後に検診を受けたのはいつだったかな?」

そう思った方は、この秋をきっかけに、お口の中をチェックしてみませんか?

歯科医院の定期検診では、自分では気づきにくいむし歯や歯周病の変化を確認することができます。

昔の人が歯の痛みに耐えていた時代から、歯を「治す」だけでなく「守る」時代へ。大切な自分の歯を長く使い続けるためにも、痛みがないときこそ定期的な歯科検診をおすすめします。

この秋も、おいしいものを自分の歯でしっかり味わえるように。ぜひ一度、ご自身のお口の健康を見直してみてください。

白金いつき歯科・矯正歯科は、薬院駅から徒歩5分の歯医者です。

むし歯や歯周病の治療だけでなく、健康で美しい口元を維持するために定期検診とクリーニングを行っています。未来の自分の笑顔のために、ぜひ一度お口のチェックを受けてみてください。あなたの未来の笑顔を守る第一歩を、今日から一緒に始めましょう。

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